【症例集】急性腰痛から来る坐骨神経痛

Yさん 40代 女性 会社経営

来院時の症状

この数年、デスクワーク中に右の腰から脚にかけて重さ、ダルさを感じることがよくあったが、特に対処はしてこなかった。
一ヶ月ほど前より、右の臀部からふくらはぎの裏にかけてしびれと痛みがある。
3日前、椅子から立ち上がる際に前かがみになり、同部分のしびれと痛みが急激に悪化。
整形外科にて4番と5番の椎間板が少し圧迫されていると言われ、痛み止めの薬を処方されるが、改善せず。
右脚を引きずるようにして来院、じっと座っていられない状態。

検査・分析

話を詳しく聞いたところ、特に外傷の様子はなかった。
またこの数年は運動らしい運動もせず、会社と家の往復で10分程度歩くくらいだったという。
以前より右のふくらはぎがつることが多く、気になっていた。
一ヶ月前より社内異動があり仕事はハードになっていた。睡眠時間も少なかった。
カラダのバランスを見ると、腹直筋、内外腹斜筋、腹横筋、腸腰筋群、臀筋群、腰方形筋の右側の緊張が特に強く、右に骨盤をスライドさせるような姿勢に固まっていた。
座っている姿勢をみてもやはり同じようになっており、右脚を上にして組むことが楽に感じる。
歩き方を見ても右側の股関節屈筋群に力が入りすぎて、右足を引きずって歩いている。
こういったカラダの使い方の癖が長年にわたって固まりとなり、筋肉にトリガーポイントが形成され、さらに職場環境の変化のストレスが激痛へと導いているのだろうと考える。

施術プラン

金曜日の夕方に来院され、土日は休めるが、月曜からの仕事はどうしても休めないとのこと。
2日間の猶予があるので、とにかくこの二日間はベッドで必要以上に安静にすることを止めてもらう。
もし少しでも歩けたらなるべく外に出て普通通りの生活を心がけていただく。
2週間で6回の集中治療を行う。最初の3回くらいは痛みが出たり出なかったりになり、4回目くらいから本格的な治療に入る。

経過状況

第1回目 1日目

施術後の痛みは40%くらいに減少した。
動き始めはまだ痛むが、動かしても大丈夫だしむしろじっとしていない方がいい、ということを聞いて安心した。
不安がないわけではないが、明日、明後日と少し外へ出かけようかと思うということ。
家で心がけることとして呼吸法を指導した。痛くて動けなくなっても、これをやれば動ける旨を伝えた。

第2回目 2日目

施術後は楽になり久しぶりにぐっすり眠れた感じがする。寝返りで目を覚ますこともなかった。
しかし、寝起きはかなり痛かった。
起きる前に習った呼吸法をしたらなんとか起き上がれた。
それからだんだん動いているうちに痛みが落ち着いてきた。

第3回目 3日目

昨日の施術後からしびれと痛みがほぼ消失。
今回から本格的なトリガーポイントセラピー、筋筋膜リリース&ストレッチ、CMT(カイロプラクティック脊椎マニュピレーションを施す。
また歩き方が非常に気になっていたので、ウォーキング指導も追加していった。

第4回目 4日目

仕事は一日も休まず行けていることに感謝!!
また痛みが出てくるのではという不安を残しつつも何とか動けていることに自信を持ちましょうという言葉を胸に、頑張っているとのこと。
前回から本格的な施術を受けてカイロプラクティックの技術に感動した。
習ったウォーキングはまだまだだけど、面白いので続けられそうとのこと。

第5回目 6日目

昨日痛みが出たが、呼吸法で乗り切った。
まだまだ痛みが完全ではないんだと少し落ち込んだが、以前のような激痛ではないので怖さはない。
時間をかけてもっと良くなろうと思っているとのこと。
今回はウォーキング法に呼吸を合わせて行い、よりレベルアップを図る。

第6回目 8日目

今回で6回目。集中治療は今回で最後である。
激痛はほとんどなく、痛みの場所が変わってきた。
臀部あたりの痛みはほとんどなく、外側のくるぶし付近にこった感じが残る程度となってきた。
トリガーポイントセラピーの刺激もかなり耐えられるようになり、気持ちよく施術を受けている。
とりあえず、痛みからは開放されたので、これからはメンテナンスを勧めたところ是非やっていきたいとのことでした。
まずは週一回のペースから始め、いづれは2週間に一回のペースにしようかということになりました。