ぎっくり腰(急性腰痛) その4
本来なら、時間の経過とともに良くなるはずの「ぎっくり腰」。
なのになかなか1ヶ月経っても痛みがなくならない。
そんな方は「他の何か」が自然な治癒を妨げています。
「他の何か」とは?
それはイエローフラッグという危険因子です。
イエローフラッグとは「心理社会的危険因子」のことを言います。
背骨や骨格筋などカラダの構造に問題があるのではなく、腰痛に関する誤った情報や考え方、生活環境や人間関係などが関係しているということです。
つまり「腰の問題ではない」ということなのです。
なぜ腰が悪くないのに、腰が痛くなるのか?
そこで注目されてきたのが「脳との関係」です。
現在のところ「関係があるだろう」までの段階ですが。
簡単に言うと、普段そんなに気にならないくらいのコリや痛みなどの感覚が、怒りや不安、悲しみなどのストレスを受けている状態で強くなるということです。
主なところでは偏桃体(へんとうたい)の暴走、側坐核(そくざかく)の活動低下などです。
偏桃体というところが暴走すると、怒りや不安、悲しみなどの不快な感情が強くなり、側坐核は逆に元気ややる気などの快な状態に持っていくところです。
痛みがなかなか変わらない人はこういいた脳のバランスが崩れていると考えます。
脳と腰痛の関係はあくまでもまだ研究段階ですが、少なくとも物理的な負荷が腰に与えているということよりも、信憑性が高いことは明らかになっています。
じゃあどうすればいいのよ。
イエローフラッグとやらがあったら治らないんじゃないですかと言いたくなると思います。
ご安心ください。
誰でも出来る簡単な方法があります。
- 腰痛は腰が悪いという考え方をやめる
- なるべく好きな事で体を動かす
- 生活に制限をかけない
- 痛みを0にしようとしない
- 腰痛を治そうとするのをやめて、今やることに集中して行動する
- 呼吸、瞑想などを取り入れてみる
- インターネット、TVなどで不安をあおる腰痛情報を信用しない
などです。
他にもあるかと思いますが、
「腰のために生きるのではなく、
痛みがあっても出来るかぎり普通に生活する」
ことかなと。
最後に読書療法はオススメします
腰痛の本ですが、なんと小説です。
私も色々とお世話になっている、鍼灸師でカウンセラーである伊藤かよこさんが、最新の腰痛治療をわかりやすく小説にしてくださいました。
是非ご一読ください。
安藤